2017年12月28日木曜日

ジャパンライフ事実上破産 記者らにメモ投げ走り去った男性は社員?

「倒産しています」「弁護士にも申請、故意に発表遅らせる?」
26日朝9時15分頃、ジャパンライフ前で取材している記者らにメモを投げつけ走り去った男性がいた。開いてみると、マジックでこんな内容が書かれていた。時を同じくして、倒産情報誌TSR(商工リサーチ)が、ジャパンライフが2回目の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けたことを報じた。事実上破産。とうとう来るべき時が来てしまった。

 逃亡を許すな!
 一般社員は、怒ってる
   家族は、泣いてるぞ  

 赤いマジックで強調して書かれている。
   
   29日午前、成田から香港へ〇〇と逃亡か
   銀行口座凍結前に大金を引き出しか
   
とも、なぐり書きされている。

思い余って投げたこの紙に書かれている内容は、社員や被害者の共通の思いではないか。
早急に銀行口座を凍結し、刑事事件として立件することを望んでいる。
捜査関係者が、この内容を把握してくれていると信じたい。

負債総額は2405億円
安愚楽牧場に次ぐ被害か

消費者庁の指導で同社が9月11日付けで顧客に通知した文書では、2016年度末時点の純資産は約338億円の赤字、契約残高は1843億円、預託者の数は2017年7月末時点で6855人としていた。

この根拠になる数字は、公認会計士による「合意手続報告書」(仕訳の根拠を示すことができない仕訳を取り消し修正された報告書)に記載され、それによると、2017年3月末時点の負債総額は2405億円に上る。

ジャパンライフと同様の現物まがい商法で2011年8月に破綻した安愚楽牧場の被害総額は4300億円(7万3000人)で、戦後最大の被害になった。1987年の豊田商事は2000億円(3万人)。2009年に破綻したL&G(円天)は1260億円(3万7000人)。合意手続報告書は正式な会計監査報告書ではないが、安愚楽牧場に次いで、戦後2番目の大きな被害になる可能性が出てきた。

桁外れに高額な老後の資金
70歳以上の高齢女性がほとんど

ただし、債権者の人数と額を比較してみると、契約者1人の契約金額が桁外れに大きいことが分かる。地方の1人暮らしの高齢女性らに、桁外れに高額な老後の資金をつぎ込ませているのが、ジャパンライフの特徴といえる。悪質性が極めて高い。

消費生活センターなどに相談した人の平均契約金額は1860万円、最高額は5億円(消費者庁が4回目の処分時に公表、12月5日までの過去3年間)だった。


農協や郵便局の定期預金、保険を解約させて契約させているケースも少なくない。
年末から年始にかけて帰省する人も多い。ジャパンライフと契約をしていないか確認し、契約していた場合も責めたり叱ったりせず、しっかり寄り添って丁寧に話を聞き、消費生活センターや弁護団、警察に相談してほしい。

「事実を伝えて、泣き寝入りしない」。「少しでも被害を回復してやるぞ」。「騙した方が悪い。悪いものは悪い」。そう考えて電話をしてほしい。

12月29日 ~ 1月3日 まで
国民生活センターに「ジャパンライフ専用ダイヤル」

☎ 03-5793-4110

   (10時~16時)

国民生活センターは以下を助言している

◇1人で悩まず家族や周りの人に相談する

◇飛び交うさまざまな情報に振り回されず、契約書類を整理し、契約内容を確認する

◇契約者を責めず、契約の内容など状況の把握に協力する

◇ジャパンライフにこれから入金を予定している人は、支払わず、状況を確認する
 解約を希望する人は、解約の意思を示す書面を作って事業者に送付する。
 その際、書面の写しを保存しておく

◇「被害を回復する」「優先的に返金する」「被害回復のために調査する」などといって
 お金を払わせる話を絶対信じない。2次被害を防ごう

◇国民生活センター、消費者庁から情報を発信する最新の情報を入手する





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