2016年6月7日火曜日

消費者庁徳島移転問題、民進党白紙撤回求める 全国消団連政党アンケート

全国消費者団体連絡会は526日、参院選に向けて実施した各政党へのアンケート調査結果を公表した。消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの徳島移転問題については、民進党は白紙撤回を要請。共産党、社民党も、反対を表明している。与党も慎重な見極めや議論を求めていた。日本のこころを大切にする党は、消費者庁の移転は性急とし、復興庁を東北に移転させるなど内実を伴った移転計画を提案。おおさか維新の会のみ、積極的に進めるべきとしている。

共産、社民は、反対与党も慎重検討


       消費者庁・消費者委員会・国民生活センターへの徳島移転問題
                全国消団連 政党アンケート調査結果
自民党

党としては、消費者行政の力が阻害されないかどうかを慎重に見極めるとともに、消費者庁等での検討を見守る。
公明党
「政府関係機関移転基本方針」に示されている通り、①地方移転が、地方創生につながるものか②国の機関としての機能維持向上が期待できるか③移転先以外を含めての理解が得られるか④地元の協力受入体制が整えられるのかなど、充分に検証し、慎重に議論を重ねる必要がある。
民進党
それぞれが果たすべき役割や機能や専門的人材の維持確保に支障をきたすことが想定され、消費者行政、消費者保護のさらなる推進強化に逆行する。地方移転の対象から外すとともに、検討試行を中止し、白紙撤回すべき
共産党
消費者国民や消費者団体、専門家の意見に耳を傾けることなく一方的に移転することは許されない。地方への移転が消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの機能を弱めてしまうことは明らか移転ではなく、抜本的拡充こそ必要。 
おおさか維
新の会
東京一極集中是正のため、積極的に進めるべきである。

社民党
消費者の利益を守る司令塔としての消費者庁や国民生活センターの徳島移転は、情報収集力発信力の弱体化や独立性担保に重大な懸念があり、拙速な移転に反対する。 
        
日本のこころを大切にする党 政府機関の地方移転は、東京一極集中への対策として有効だが、消費者庁の徳島移転については、性急と考える。復興庁を東北に移転させる等、内実を伴った移転計画を立てるべき。

 アンケート調査は、10政党を対象に、426日から1カ月間実施された。生活の党と山本太郎となかまたち、日本を元気にする会、新党改革の3党は回答していない。

 消費者政策の基本的考え方に、自民党は「消費者庁創設時の理念に立ち返り、司令塔(消費者庁)、監視機能(消費者委員会)、センターオブセンター(国民生活センター)、それぞれの機能の充実を図る」ことを最初に掲げている。