2017年3月28日火曜日

消費者庁天下り問題④ ジャパンライフ! 第2の安愚楽になりかねない

 消費者庁元課長補佐が天下りしていたジャパンライフが再処分された問題ついて、紀藤正樹・全国安愚楽牧場被害対策弁護団団長に話を聞いた。消費者庁は、破たんした安愚楽牧場からの定期報告を受けずに放置し、被害を拡大させたとして国家賠償訴訟を提起されているにもかかわらず、ジャパンライフの立入検査から1年半も、“現物まがい商法”だった実態を公表せず、放置するというのは論外。消費者の目線に立っていない消費者庁の本質をよく表していると指摘している。預託法上の領域で、処分を甘くして放置すると、返って被害が大きくなる特徴があるとも警鐘を鳴らしている。消費者庁に今、一度問う。今なお、新たな被害者のお金で、レンタルオーナーへの支払いが続いているという状況はないのか。

第2の安愚楽になりかねない
紀藤正樹・全国安愚楽牧場被害対策弁護団団長の話


安愚楽牧場からの定期報告を受け付けず放置した問題で、消費者庁の審議官と取引対策課長は厳重注意を受けた。消費者庁が迅速な処分をしなかったために被害を拡大させ、国家賠償訴訟が提起されている。
にもかかわらず、取引対策課の元課長補佐が天下りをし、立入検査後1年半も放置するという今回の事件は、論外といえる。
そもそも、預託法ができたのは、預託契約が消費者問題になりやすいという背景がある。より慎重に見て、違反があった場合は迅速に処分しなければならない。そのことをいまだに分かっていないのか。この手の預託法違反は犯罪で、告発を視野に、迅速に処分しなければならない事案だ。
今回の事件は、消費者庁の体質をよく表している。消費者庁は本当の意味で、消費者の目線に立っていない。消費者のことを真剣に考えてくれない人が、職員として入っていることを懸念する。
2の安愚楽になりかねない。消費者庁の不祥事の点でも、被害が拡大している点でも、共通している。預託法上の領域で、処分を甘くして放置すると、お墨付きを得たように動き、かえって被害が大きくなる特徴がある。その間に被害は膨れ上がる。破たんした場合、国家賠償訴訟になりかねない。 
(日本消費経済新聞325日号から)
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安愚楽牧場の国賠訴訟から、何を学んだのか
そもそも預託法は、豊田商事事件を受け、金を売ったことにして紙切れ1枚を置いていくという現物まがい商法を規制するために、1986年に制定された。  
1997年には、和牛預託商法の被害が多発し「人が飼育する哺乳類」を規制対象に追加したにもかかわらず、20118月には、安愚楽牧場が破たん。約73000人、約4200億円という戦後最大の消費者被害を発生させた。
20091月に農水省が安愚楽牧場の立入検査をし、定期的に報告をするよう指示していたが、20099月に創設された消費者庁に預託法が移管され、20107月に安愚楽牧場側から消費者庁取引対策課長宛てに定期報告の連絡を受けたにもかかわらず、消費者庁はこれを放置。被害を拡大させたとして国家賠償訴訟が提起された。
20093月時点での安愚楽牧場への出資者は約48000人、出資額は約2900億円だったが、1年半で7万3000人(←修正しました)、約4200億円に膨れ上がっていた。「農水省が、ふるさと牧場に業務停止命令を出した2007年の段階で、和牛商法で残り1社になっていた安愚楽牧場にも処分を行っていれば、その後の2000億円以上の被害は生じなかった」。こう訴えた紀藤正樹・全国安愚楽牧場被害対策弁護団の言葉が、今も耳に残っている。

消費者庁は、国家賠償訴訟まで提起されながら、一体何を学んだのか。

安愚楽牧場の破たんを受け、2013年の7月と9月に同法の政省令を改正し、家庭用治療機器も対象にした時点で、本来はすぐに立入検査を行うべきではなかったのか。
この10年、ジャパンライフへの相談件数は毎年100件程度あり、2010年度以降は150件を超えていた。「高齢者の相談が表面化しない典型例」「契約金額があまりに高額で、この10年心配し続けてきた」「レンタルの実態があるか調査してほしい」―。こんな相談員の声は、消費者庁には届かなかったというのか。

立入検査から16カ月 遅すぎる“現物まがい”公表
 消費者庁がジャパンライフの立入検査に入ったのは2015910日。この時点で、レンタルオーナーへの支払額とレンタル収入の収支など財務状況はほぼ、把握できたと考えられる。
なぜ、20161216日の1回目の処分を、勧誘目的等不明示(特商法)、概要書面、備え置き書類の記載不備(預託法)にとどめたのか。
2017316日に、ようやく現物まがいであることが明らかにされたが、ベルトやベストなど多数ある商品のうち、違反が認定されたのは、ネックレスタイプの磁気治療器のみ。レンタルされているべき約2万個の商品の現物がないことが明らかにされた。(詳細は消費者庁天下り問題③で)

「相手方事業者の支配管理下にあるもの、先方があると言っているものを、ないと認定するのは難しい」(消費者庁取引対策課長)という点は、一定程度理解はできるが、16カ月というのは、あまりに時間がかかり過ぎだ。
今回の処分で、違反認定した事例は20155月、同年7月、20161月と7月。少なくとも1回目の20161216日の処分時には、十分認定できたはずだ。

(1回目の処分は)確実な部分であえて3カ月とし、追加的に補強すべく最大限努力をして、何とか最後の日に処分ができた」(同課長)というような言い訳は通用しない。最大限努力したのは、1回目の処分の後ではないのか。
1回目の処分の異常さが指摘され、元同課課長補佐の天下り問題が明らかにされ、民進党が追及を続けていなかったら、この処分が出たかどうかも疑わしい。天下りした元課長補佐が行った行政指導に帳尻を合わせ、隠ぺいしようとしていたものを小出しにしたと言われても仕方あるまい。

処分内容も、軽微な勧誘目的不明示のみで3カ月業務停止命令という前代未聞の前回処分に続き、今回は重要事項不告知のみで9カ月の業務停止命令(特商法)。
1種類の違反で9カ月の業務停止が出るというのも、また前代未聞。処分平等原則から逸脱している点でも、場当たり的な対応を物語っている。
消費者庁は、新たな消費者被害の拡大を防止するという使命より、自らの保身を優先させたというのか。

天下り問題で、消費者被害拡大か

消費者庁天下り問題②で、天下りを要求した元課長補佐が担当した同社への指導(20149月と10月)は、見返り目的で本来行政処分すべき事案を指導で済ませた疑いが濃厚になったと指摘した。さらに、20159月の立入検査で天下りが発覚した後、消費者庁がその事実を組織的に隠ぺいしようとし、1回目の処分を遅らせた疑念も大きくなったと書いた。

今回の処分で、2014年度の短期レンタルオーナー契約額だけでも2877000万円あることも明らかになった。単純計算すると月々約24億円になる。

同日の会見で、レンタルオーナーの数とユーザーの数、月々のオーナーへの支払額、レンタル収入、想定被害額を問う質問に、消費者庁取引対策課は、一切答えなかった。本来、把握していないはずはなく、想定被害額を出していないことなど考えられない。分かっていても答えられないのではないかと、逆に疑いたくなる。

元課長補佐の天下り問題が、消費者被害を拡大させた可能性はますます大きくなった。

国会審議で、その真相の究明を求めたい。

今一度 消費者庁に問う
新たな被害者のお金で、レンタル―オーナーへの支払されていないのか

今一度、消費者庁に問う。

安愚楽牧場のときのように、新規契約者を勧誘しなければ、牛の預託者への配当金をまかなえないような状況が続いているということはないのか。その場合は、次の被害者のお金でレンタルオーナーへの支払いが行われていることになる。
もし、その事実を立入検査直後に把握し、分かっていて処分を遅らせたということになれば、消費者庁は新たな被害を放置したことになる。

豊田商事事件のときに、個別の被害救済を優先させ、甚大な被害を拡大させたという苦い経験もある。破たんの恐れが明確になっている場合は、破たんの引き金を引いたと言われようが、断固として迅速な処分をし、相応の周知をしなければならない。

今回の行政処分は、悪質性や被害の規模感が伝わらないあいまいな会見で、全国紙の扱いも小さく、テレビはほとんど放送しなかった。十分な周知が図られたとは言いがたい。

消費者庁よ。何度でも問う。

新たな被害者のお金でレンタルオーナーへの支払いをしている実態はないのか。

1回目の処分後も、預託取引や訪問販売、連鎖販売が継続されていると会見で報告していたが、今なお、新たな被害を放置しているということはないのか。

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全国安愚楽牧場被害対策弁護団のHPから

過去の大規模消費者被害


1985年 投資ジャーナル    580億  7800人 
1987年 豊田商事       2000億 30000
1992年 茨城CC        1200億 50000
1997年 経済革命倶楽部    350億 12000
1998年 ココ山岡宝飾店    420億 12000人 
2000年 法の華三法行     950億 22000人 
2001年 大和都市管財     1100億 17000
2002年 八葉グループ     1559億 49000
2002年 ジーオーグループ   300億 33000
2007年 近未来通信      400億  3000
2007年 平成電電       490億 19000
2007年 リッチランド     540億 13000
2008年 ワールド・オーシャン・ファーム 849億 35000
2009年 L&G(円天)     1260億 37000
2010年 岡本クラブ       258億 7800
20118月 安愚楽牧場     430073000

20134月 MRIインターナショナル 1300億円 8700


2017年3月19日日曜日

消費者庁天下り問題③ やはり “現物まがい” ジャパンライフ

 ジャパンライフのレンタルオーナー商法。やはり、消費者が購入してレンタルしている商品と、レンタルされている商品の数が大きく見合っていなかった。消費者庁は316日、前回の業務停止命令期限が切れるギリギリのタイミングで、同社にさらに9カ月の業務停止命令を出し、ようやくこの事実を明らかにした。純資産が48億円もある優良企業に見せかけていたが、少なくとも2877000万円はある負債額を、全体で94.5億円と少なく記載していた。2015年の9月の立入検査に入った時点で、レンタルオーナーへの支払額とレンタル収入の収支などは把握できたはずで、なぜ、1回目の処分でこの事実が明らかにされなかったのか、さらに疑念は大きくなるばかりだ。天下りした元課長補佐が行った指導に帳尻を合わせようとしたのか。しかも、消費者庁は、レンタルオーナーとユーザーの数、月々のレンタルオーナーへの支払額、レンタルによる収入額、月々の新規契約額など事業の本質を問う質問に、一切答えなかった。公表された2014年度の短期オーナー契約額から試算するだけでも、月々約24億円の新規契約があったと考えられ、処分や公表の遅れが、被害を拡大させた懸念もさらに大きくなった。

まず、どんな違反が認定されたかを分かりやすく紹介しておく。

消費者庁が、事業の本質部分の数字、想定被害額を一切答えず、説明が分かりにくかったためなのか、違反認定の内容を、きちんと伝えている報道があまりに少ない。

違反認定①
ネックレスタイプの磁気治療器は
22441個預かってレンタルされているはずだが、実際は2749個だった

ジャパンライフは、磁石がくっついたベストやベルト、ネックレスなどさまざまな「家庭用磁気治療器」を販売している。販売した消費者から、商品を預かり、レンタルをしてレンタル収入を預けた人に支払う「レンタルオーナー商法」を展開している。
 
  今回違反を認定したのは、いろいろ販売している商品のうち「ファイブピュアジュエール」というネックレスタイプの磁気治療器についてのみ。←消費者庁は一番売れ筋と説明


この100万円のネックレスを、

22441個を販売し、預かってレンタルしていることとされているが
実際にレンタルしているのは、2749個だった。

22441個-2749個=19692個 

19692個はレンタルされておらず、
保管もされていなかった。現物がなかった。工場にも95個しかなく、それは購入されて預かったものではなく、今後新たに販売するためのものだった。

この事実を知っていたのに、故意に告げなかったことを違反として認定している。

このレベルだと、数が見合っていないというよりも、“現物まがい商法(詐欺)”といえる。もっと平たく言えば“空売り”をしていたということだ。


認定事実②
1年契約のものだけで、2014年度は287億7000万円の契約がある。
本来、この契約による預かり金は、負債額として貸借対照表に記載しなければならないが、
記載された負債額は約94.5億円に過ぎなかった。

 レンタルオーナー契約には、以下の2タイプがある。
 ◇短期(1年契約)
⇒いつでも解約可。小売価格100万円につき毎月5000円のレンタル収入がはいる。満期手当が100万円につき12000円。
 ◇長期(20年契約
⇒購入額の大きさ、連鎖のステージによって購入額が割り引かれる。
      中途解約不可。相続可。満期後は商品が戻る。

今回認定されたのは、短期契約のみ。
←公表資料では上代契約に関する負債額としているので、分かりにくい。

会社法に基づくジャパンライフの貸借対照表
(平成27331日現在)
資産の部
負債・純資産の部
資産の部
14,278.39
負債の部
9,450,925
流動資産
7,171,598
流動負債
4,870,269
    :
 
    :
 
固定資産
7,068,801
固定負債
4,580,655
    :
 
    :
 
 
 
純資産の部
4,827,469


負債の部に
 約94.5億円と記載されているが
負債額とすべき短期契約額が287.7億円あり、虚偽記載であることを認定した。

純資産は、約48億円という優良企業に見せかけているが
要は、実際は粉飾決算をしているのではないかと指摘している。
 (消費者庁は監査法人か公認会計士の監査を受けるよう指示処分を出した。が、このやり方もいかがなものか。自ら判断を示しておらず、ジャパンライフが強硬に訴訟をすると主張しているためか、全国紙はどこも②の違反認定事実に触れてもいない。だが、本当はここはとても重要)

ジャパンライフの付属明細書(預かり特定商品の明細)
【表1】(平成264月~平成27331)
流動・
区分
期首
当期
当期
期末
固定別
残高
増加額
減少額
残高
流動資産
預かり特定商品
1,332,000
1,415,000
2,747,000
1,332
1415
2,747
固定資産
長期預かり特定商品
280,472
460,230
121,800
618,902
428
693
158
963

預かっている商品の個数は
2747+963=3710としているが
ネックレスだけでも22441個あるので、虚偽記載

預かっている商品の額は
2,747,000+618,902 ≒336500万円としている
短期契約分だけでも約287.7000万円あるので虚偽記載

ということを認定している。

今回もほとんどテレビで放送されなかった。今回、テレビで放送したのはFNNのみ。
全国紙は報道はしたが、扱いが小さく、違反認定事実の詳細を伝えていない。

高齢な契約者にどの程度伝わるのかとても心配している。

同日公表された相談件数は
 2014年度 166件 
 2015年度 166
 2016年度 133件 と少し数字が変わった。
 80歳代37.6%、70歳代34.8%、90歳代1.9%・・
 最高契約金額は2億円。平均契約金額は約1500万円。
 前回の1700万円より減少したがそれでも、こんな額を私は見たことがない。

 高額な命金を預けた高齢者がそれを失った場合、健康被害に直結する。

このブログを読んだ全国の消費生活相談員さんが、違反認定の内容を正しく把握し、高齢な契約者に、分かりやすくきちんと伝えてほしいと切に願う。

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ジャパンライフのコメント
「同社としては事実と違うところがあるため、処分について速やかに異議申し立ての行政訴訟を提訴する予定。貸借対照表について消費者庁は間違った見方をしているので、公認会計士が正しい資料を提出して抗議をしている。商品数が足りていないと指摘されている点についても事実と異なる点があるので、訴訟の中で事実関係を明らかにしていく」
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ジャパンライフにしてみれば、現物まがい商法(詐欺)で、粉飾決算をしているのではないかと指摘されたわけで、事業を続けるには訴訟を選択せざるを得ないだろう。前回の処分のときも、訴訟を予定しているとコメントしていたが、現時点で訴状は出ていない。訴訟になれば、経営実態も、訴訟の中で明らかにされることになる。
会見の中で、消費者庁は、
「ジャパンライフは、レンタルオーナーの数は7200人、契約額は690億円、レンタルユーザーの数は1万8000人と説明している」と報告している。これについて、ジャパンライフは、「今はお答えできかねる」としている。
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消費者庁の対応の問題点

消費者庁の対応について問題点を整理しておく。

◇なぜ、20161216日の1回目の処分で、この違反認定ができなかったのか。20159月の立入調査で、レンタルオーナーへの支払額とレンタル収入の収支などはすぐに把握できたと考えられる。 

←消費者庁取引対策課の元課長補佐が、現職中に天下り要求をし、顧問に就任したことが立入検査で発覚。その問題を隠ぺいしようと行政処分を遅らせ、さらに、元課長補佐が行った指導に帳尻を合わせるよう軽い処分で片付けようとしたのではないのか。
消費者庁の新たな消費者被害の拡大を防止するという使命より、自分たちの保身を優先させたのではないか。
1回目の処分内容への疑問が提起され、元課長補佐の天下り問題が明らかにされ、その報道を受け、民進党が部門会議で追及し、国会審議に向け質問を続けていなければ、この事実すら公表されなかったのではないか。

1回の立入検査で、2度処分することなど、あってはならないのではないか。
1回目の処分内容を守らなかったのであれば理解できるが、1回目の処分前の行為について、3カ月後に2回目の行政処分を出すことなどあってはならないのではないか。他事業者に説明がつくのか。
←今回の処分で、違反認定した事例も20155月、同年7月、20161月と7月。違反事実の時期からみて1回目の処分時に十分認定できた。迅速適正に処分し、ようやく認定できたなどの言い訳は通用しない。昨年1216日の処分の後で、本格的な調査に取り組んだという理由にしか聞こえない。
  ←物がこれほどの量、不足しているというのは、まさに現物まがい商法。安愚楽牧場の破たんで国賠訴訟まで提起され、一体、何を学んだのか。20137月と9月に政省令を改正した直後に取り組むべき問題で、長期間放置した罪は重いのではないか。

◇なぜ、この事業の本質であるレンタルオーナーとレンタルユーザーの数
 月々のレンタル収入、オーナーへの支払額、新規契約額を公表しないのか。なぜ、事業の本質になぜ切り込めないのか。
 →消費者保護の視点に立っているとは言えない。
   事業の本質に切り込めないのであれば、意味がない。
     →不実告知の重要事項に
同法施行規則3条1項4号
    「預託等取引契約の目的とするために購入させる特定商品の保有の状況」しか該当する箇所がないことを理由に挙げているが、
   これを理由に、事業の本質に切り込めないのであれば、施行規則の改正 を検討すべき。

◇安愚楽牧場の破たんを受けて、政省令を改正したが、改正内容が甘くて、いい加減だったのではないか。
→付属明細書の記載を義務付けるなどの改正をしたが、牛であれば、牧場で牛の頭数を数えればその実態が把握できるが、工業製品の場合は、これでは不十分。レンタルオーナーとレンタルユーザーの数、オーナーへの支払額とレンタル料の収支のバランスが取れ、健全な事業になっているかどうかをだれもが把握できる内容を記載させるべき。

◇なぜ、ネックレスタイプ以外は認定しなかったのか。長期オーナー契約の実態になぜ切り込めなかったのか。他に違反はなかったのか。
できるところから認定して迅速に公表したと説明しているが、違反認 定を本格的にスタートさせたのが、報道で批判されてからで、取り繕うように認定したからではないのか。もっとも、2回目の違反内容についても、1回目に処分できた内容。隠ぺいしようとしていたものを小出しにしたと言われも致し方ない。解約不可としている長期オーナー契約に問題はなかったのか。

→民進党に一部提出された相談概要の中には、判断力不足便乗や不実告知の疑いがある相談が一定程度あったが、なぜ違反を認定していないのか。