2018年1月17日水曜日

ジャパンライフ 定期預金も保件も解約させ、巧妙に身ぐるみはがす

 地方に住む高齢者の買い物や通院の送り迎えをして信頼させ、定期預金や保険を解約させ、老後のために蓄えた資産のほとんどをジャパンライフ(千代田区、山口隆祥会長)につぎ込まさせる悪質な手口も明らかになってきた。心配した子どもが定期預金の通帳を貸金庫に預けて金庫のカギを持ち帰り、銀行の担当者に定期預金を解約しないよう申し入れてあったにもかかわらず、別の支店で、定期預金の通帳を紛失したと再発行を求め解約させていた。保険も解約させ、毎日、銀行のATMに車で送り迎えをし、引出限度額の50万円を連日引き出させてジャパンライフに入金させていた。契約総額は約6000万円。こつこつ貯めた老後の資金のほとんどがなくなっていた。今、老夫婦は寒くても暖房をつけずに過ごしている。

買い物・通院で、高齢者の足替わり
昨年4月から8カ月で約6000万円

東北地方の80歳代の女性が勧誘されたのは、昨年4月。2度目の消費者庁の業務停止命令を受けた直後だった。子どもたちは心配して契約しないよう言い残して関東圏に帰っていったが、7月に帰郷した時には、わずか4カ月で、2700万円の契約をしてしまっていた。磁気治療器のレンタルオーナー契約のレンタル料(年額購入価格の6%、レンタルオーナー契約=業務提供誘因取引は業務停止命令期間中)が、月額活動費に変わったころだ。ジャパンライフは、購入した商品の体験や宣伝のための活動費と説明しているが、母親は元本が減らない利回りの良い投資だと認識していた。いつでも解約できると言われていた。

レンタルすると言いながら、商品が手元にいくつもある。「どう考えても経営として成り立つはずがない」「怪しいものに手を出してはいけない」と何度説得しても、母親は聞く耳を持たなかった。

月々15万円近くの活動費が入っていた。さらに、友人を紹介して50万円を手にし、もうかったと思い込んだ(業務停止命令が出ていたマルチ取引が行われている)。50万円を追加して100万円の磁気ネックレスを契約させられているため、手元のお金が増えたわけではない。

ジャパンライフの担当者が、高齢者の足替わりになって、車で買い物や通院の送迎をし、薬をもらい終わるまでそばで待ち付き添っていた。親切な対応に、担当者を信じ切ってしまっていた。「消費者庁の行政処分は、的外れ」「過去の業務で、今やっているものとは関係ない」「高齢者の幸せのためにやっているから経営が成り立つ」。そんな説明をされれば、ひとたまりもなかった。
 
定期預金や保険の証書を貸金庫に預け、高齢な母親が簡単には解約できないような措置を講じたが、8月から9月にかけて、複数入っていた保険がすべて解約されていた。郵便局や、警察から問い合わせがきていたことが後で分かったが、本人が必要なお金だと主張していた。200万円から300万円の保険がすべて解約され、その額の総額は約1300万円。解約のたびに毎日50万円ずつ車でATMに連れて行かれ、残高がなくなるまで連日引き落としジャパンライフに渡していた。

50歳代の娘は、残っていた定期預金の通帳を貸金庫に預け、「万が一、施設に入らなければならなくなったら必要になるお金だから」と言い聞かせて、今度は金庫のカギを持ち帰った。取引銀行の担当者には、母親と父親名義の定期預金は絶対解約しないようお願いした。

にもかかわらず、銀行の別の支店で定期預金の通帳を紛失したと説明して再発行させ、解約させていた。約1000万円の同様の契約していた。消費者庁の3回目の行政処分が出る直前のことだった。11月に父親が入院し、「病院に同行して医者の説明を一緒に聞いて相談に乗ってくれ、断れなかった」と母親は話した。保険が解約されたため入院費は一切出ず、契約総額は約6000万円に上っていた。

NHKの報道で「目覚めた」
なぜ、もっと早く

1215日、消費者庁の4回目の業務停止命令がNHKで大きく報道され、20日に中部弁護団が告発をすることが分かったことで、ようやく母親も納得して1219日に解約手続きを行った。しかし、結局、返金はされないままだ。

「消費者庁がもっと厳しい処分をして、早くテレビで放送してくれていたら、もっと早く目が覚めていたよね」。母親は、今頃になって後悔している。


ジャパンライフの説明会に母親に代わって参加した娘は、「消費者庁とマスコミが会社をつぶそうとしている、一部の社員が陥れ倒産騒ぎになったなど、よくこんなうそが言えると思うが、高齢者の中には信じてしまう人がいる。破産したらお金は戻らないと恫喝されれば、資産のほとんどをつぎ込んでいる高齢者は了承するしかない。6000万円は戻らないのだろうが、消費者庁の2回目の行政処分から3回目の行政処分が出るまでのわずか8カ月の出来事。なぜ、大きく報道されることもなく、3回目の処分までに時間がかかったのかと考えてしまう」と、早く解約手続きができなかったことを自問自答している。

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