アレルギー表示 推奨品目に ゴマとカシューナッツを追加
消費者庁が方針固める
消費者庁は5月30日、加工食品へのアレルギー表示を推奨する品目に、新たにゴマとカシューナッツを加える方針を固めた。
内閣府の消費者委員会の食品表示部会で、今後、表示する範囲やQ&Aなど都道府県などの通知するための内容を検討し、了承されれば、通知が出される方向だ。経過措置の期間(前回の推奨表示のバナナは1年間だったが・・)も今後検討される。早ければ秋、年内には通知が出される見通し。
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ぜひ、事業者の方に ゴマの表示をお願いしたい
命にかかわることを知ってぜひ表示を
通常使っているとは思わない、ソースやルウ、レトルト食品などに多く使われている
「ゴマでこく」「ゴマ入りソース」と目立つように表示をしてもらえると
お互いのメリットにつながります
食物アレルギーの子を持つ親の会 武内澄子代表
「食物アレルギーの子を持つ親の会」は10年前から、ゴマの表示を求めてきている。
武内澄子代表に話をうかがった。
健康志向でゴマが多用されているという。とんかつソースやカレールウ、みそ汁、芋羊羹、アップルパイ、お茶にまで含まれているとうかがい、目から鱗だった。アレルギーがない人は気がつかないのではないだろうか。
バナナ(チャツネは判別できない)、カシューナッツなどに比べ、判別がつきにくいことで事故につながりやすいという。04年改正でバナナがのみが推奨表示に追加されたが、当時からゴマの表示を求めてきた。
こんな事故があったという。
ケーキ屋で購入したアップルパイを、ゴマアレルギーの子どもが食べたところ、30分後に激しい嘔吐を繰り返し、意識を失った。店に確認しても教えてもらえなかったために、同じ商品を購入して分解して調べたところ、パイ生地から5、6粒の白ゴマが見つかった。
訪問先で出されたカレーを食べてじんま疹がでた。カレールウのパッケージを確認すると、ゴマペーストが使われていた。
ゴマを除去して(一定の期間ゴマを食べない治療で)、ゴマを食べられるようになった子どもが、学校給食で多用されたことで、再発した。
卵や牛乳は年齢が進むにつれて食べられるようになっても、ゴマは耐性がつきにくく、いつまでもアレルギー症状がのこるケースも少なくないという。
小学4年生の児童が、給食で誤配されたゴマ油入りジャージャー麺を食べて、かゆみや吐き気を訴え、病院に搬送された。
ゴマ油入り和風ドレッシングを食べて咽頭浮腫を起こした。
ゴマ油も、表示が必要だという。食物アレルギーでは、アナフィラキシーショックを起こす場合があり、命にかかわる。
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現在のアレルギー表示
義務表示7品目 (特定原材料)
えび、かに、卵、乳、小麦 | 症例数が多いもの |
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そば、落花生 | 症状が重篤であり、生命に関わるため特に留意が必要なもの |
推奨表示18品目 (特定原材料に準ずるもの)
あわび、いか、いくら、さけ、さば、オレンジ、キウイフルーツ、バナナ、もも、りんご、牛肉、鶏肉、豚肉、ゼラチン、くるみ、大豆、まつたけ、やまいも
アレルギー表示が義務化されたのは01年4月(経過措置02年3月末)。義務表示5品目、推奨表示19品目でスタートした。04年に推奨表示にバナナを追加。08年に推奨表示だったエビとカニを義務表示に格上げした。
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