2019年12月6日金曜日

ジャパンライフお中元リストに 衛藤晟一消費者担当相


ジャパンライフ元山口隆祥会長の2015年お中元リストに、衛藤晟一・消費者担当相の名前が掲載されていたことが分かった。広告塔として各店舗の説明会などでスライドに映し出されて紹介されていた安倍晋三首相、二階俊博自民党幹事長、加藤勝信元一億総活躍担当大臣、著名ジャーナリストや大手マスコミ解説委員をはじめ、麻生太郎財務大臣、菅義偉内閣官房長官ら与野党の政治家を含む145人の名簿が掲載されている。(相川優子)
誰と会ったか言う人
「最初から要注意」
 衛藤消費者相は1129日の閣議後会見で、山口元会長への総理主催「桜を見る会」招待状が有力な広告塔として使われていた問題を問われ、「(桜を見る会招待状で)信用したという方もおられたということだが、個人的に言えば、誰と誰と会いましたと名刺を出すような方とか、こんな人と会いましたと言う方は何かちょっとおかしいということがあるから大体そうする」「私としては、最初からむしろ要注意と思って普段から接している」と発言した。インターネット上では、「だまされた人が悪いと言っているようだ」などの批判が相次いでいる。
被害実態正しく認識を
エステ、食事会、社員が買い物送迎も
 衛藤消費者相は、ジャパンライフの被害者が「お金、健康、孤独」の3Kと呼ばれる高齢者が抱える3つの不安に巧妙につけ込まれ、生涯をかけて貯えた老後の資金を根こそぎ奪われた実態を全く把握できていない。
店舗に行けばエステをしてもらえ高額な磁気治療器が無料で体験できる、月3回ある説明会では弁当も出る。毎月山口元会長やひろみ元社長がホテルや旅館で開く説明会では、食事のほか抽選会もある。高額契約をしてポイントが貯まると鹿児島県霧島市にある迎賓館や海外旅行にも連れて行ってもらえる、東京の本社見学やスカイツリーなど東京観光もある、毎年国内で開かれる国際大会では有名芸能人のショーも行われた。地方に1人、あるいは夫婦だけで残された高齢者がつけ込まれる巧妙な勧誘が行われていた。
社員は家に何度もやってきて畑仕事を手伝ったり、買い物や病院に行くときに車に乗せて連れて行ってくれる。そして、どこに預けても利子はほとんどつかずマイナンバー制度で税金で取られてしまう、ジャパンライフに預ければ(名目は磁気治療器を購入してレンタルする) 6%の配当金が毎月もらえる(100万円預ければ毎月5000)と言葉巧みに誘う。
高齢者の3つの不安につけ込む
だます側の巧妙さ周知を
そして、会社を信用させるための“決め手”に使われたのが首相から届いたとする「桜を見る会」の招待状や、大物政治家との食事会、山口元会長が主催したとする大物政治家や著名ジャーナリストらとの懇談会などだ。これらは、顧客だけでなく何より勧誘する側の社員を信用させた。
一度契約してしまうと、多くの高齢者が銀行や農協の定期預金を解約してあり金をつぎ込まされ、次は保険見直しのための専門の職員がやってきて保険まで解約させられる。東日本大震災後の東電補償金や、家屋を流されて入ってきた保険金が狙われた。普通預金もほとんど残っていない人も少なくなかった。被害者数は約7000人、被害額は約1800億円と見られている。
2000億円の消費者被害が出た豊田商事事件では、勧誘者が巧みに近づき「お父さん、お母さん」と呼んで掃除や洗濯までして信用させていたが、その実態が伝えられず被害者は「欲ボケ老人」と揶揄(やゆ)された。本来消費者庁は、だます方がいかに悪質で巧妙かを広く伝える必要があるはずだ。消費者相としての資質を問われる発言と言わざるを得ない。
消費者庁は、行政処分公表時も最低限の情報しか出さず、情報開示請求をしても一切明らかにしない。
衛藤消費者相は、なぜ、最初から要注意で接しなければならない山口元会長のお中元リストに名前が掲載されているのか。お中元を受け取っていたのか。まずは、説明責任を果たすべきだ。

                         日本消費経済新聞12月5日号から

1 件のコメント:

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