2015年9月29日火曜日

特商法見直し 訪販・電話勧誘「お断り登録制度」が最大の論点(特定商取引法見直し①)

特定商取引法08年改正見直しの最大の論点は

訪問販売と電話勧誘「お断り登録制度」

しかし、事業者側と消費者側の意見が真っ向から対立している。


牛乳や新聞の宅配は必要で、規制する考えは持っていない
事前に試売品や試読紙、チラシなどを配付する場合も対象にしていない
まったく面識がない人への飛び込みセールスを問題にしている


「自宅をビジネスの場にしたくないという人の
意思表示を無視できるのか」

と、消費者側委員や、学識経験者の委員が主張している。

事業者側委員はこれに強硬に反対
立法事実に問題があると、指摘し続けている。

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08年改正で訪問販売にも再勧誘禁止規制(断った場合の勧誘継続禁止含む、電話勧誘当初から導入済み)が導入されたが、

訪問販売・電話勧誘ともに相談件数は減っていない。
9万件を超える。

高齢者の相談の15.5%を訪問販売、18.7%を電話勧誘販売が占めている。認知症などの高齢者ではその割合はそれぞれ39.3%、22%ある。(中間整理から)

・事業者ヒアリングでは、ヒアリングの最中に委員が笑ったと
 読売新聞東京本社の社長が抗議文を提出。

・日本新聞協会までもが抗議文を提出。

・自民党では、異例の自民党内閣部会・消費者問題調査会の合同会議を開き、事業者団体8団体のみのヒアリングを実施。新聞懇話会に所属する議員を中心に、事業者の意見を支持する意見ばかりが出され、最後に賛成意見が1人も出なかったことを受け止めて検討するよう消費者庁に求める。


・担当課長が検討の最中に任期1年余で異例の異動
消費者団体から抗議文が出される。

など、検討状況は場外乱闘も含め、泥沼の様相を呈している。


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消費者委員会専門調査会の中間報告
  更なる検討を行い、一致点を目指して、議論を深める
   委員間で、立法による対応の必要性も含め、共通認識が形成されるには至っていない
  


●軽重問われた事業者ヒアリング

他の項目でも事業者ヒアリングが行われたが
この項目だけ、規制される側の事業者ヒアリング内容のみが中間整理に盛り込まれた。

原案を経済産業省がヒアリングに応じた事業者に確認して作成したことが検討会で明らかになった。

被害を受けている相談現場や裁判を担当する弁護士会、高齢者団体などのヒアリングは
行われていない。

訪販でもイベントで住所入手
事前に試供品を提供

イベントを開催して、住所や連絡先を教えた人しか訪問しない
試売品やチラシ、試読紙を事前に配る
訪販お断りシールが張っている家には訪問しない

と回答した事業者も少なくなかった。

しかし、これら委員からの質問に答えた内容は
中間整理のヒアリング内容には盛り込まれていない。

盛り込むことを求める意見が出されたが、
一部が委員の意見として盛り込まれたにすぎない。



●盛り込まれなかった意識調査結果

消費者庁が同法を見直すために今年3月に実施したアンケート調査結果が、中間整理案には、盛り込まれていなかった。

消費者側委員が掲載を求め、契約してよかった、よかったと思う方が多いと回答した人が訪販で51.5%、電話勧誘で43.5%あることを併せて掲載する条件で、以下のみが盛り込まれた。

◇消費者の意識調査
(14年度消費者庁)
「勧誘全く受けたくない」
訪問販売   96.2%
電話勧誘販売 96.4%

ただし、以下は盛り込まれていない


「不招請勧誘原則禁止を」
訪問販売   76.2%
電話勧誘販売 71.4%

「契約したことを後悔する、後悔することが多い」
訪販をなかなか断ることができない人の62.5%
全く断ることができない人の66.7%

「断っても帰らない、断ってもまた来た」(再勧誘禁止規制が守られていない)
訪問販売で43%
電話勧誘販売で37%

高齢者の消費者被害が急増し
訪問販売と電話勧誘販売が温床になっている。


◇高齢者の消費生活被害の状況
(14年度対09年度比)
65歳以上の相談件数   52.7%増
65歳~69歳      40.1%増
70歳~74歳      47.5%増
75歳~79歳      55.5%増
80歳~84歳      65.3%増
85歳以上        86.7%増
(高齢者人口増加率    13.8%増)

60歳以上の訪問販売相談件数(14年度)
        4万7253件 
訪問販売全体に占める割合 53%
平均契約金額
60歳代   185万8325円
70歳代   186万8300円

60歳以上の電話勧誘相談件数(14年度)
        5万6916件 
電話勧誘全体に占める割合 63%
平均契約金額
60歳代   270万3762円
70歳代   358万6768円

50歳まで 通販が最多
60歳代から訪販・電話勧誘の相談急増
70歳代 電話勧誘販が最多
認知症等高齢者 訪問販売が最多

一世帯の平均貯蓄額と持ち家率
60歳代の世帯  2271万円、94%
70歳以上の世帯 2374万円、93.9%
30歳未満の世帯  268万円、30.4%

65歳以上の高齢化率 
2014年 26.1%
2042年 高齢人口最多3878万人
2060年 4割

※日本は、世界に例のない超高齢社会にすでに突入した。
 今後さらに進む高齢化に備え、インフラ整備に今取り組まなければならないのではないか。
 この数字を見て、考えてほしい。

さらに、消費者に自宅に来てほしくないと
勧誘を拒否する権利はないのかという問題もある。
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諸外国の規制

【訪問販売規制】

オーストラリア  ステッカーや掲示(Do Not knock)がある家庭への訪問販売を禁止
ルクセンブルグ  ステッカーや掲示がある家庭への訪問販売で
  締結した契約は無効、事業者に罰金命令
米国の自治体   登録された住居への訪問販売を禁止


【電話勧誘販売規制】

ドイツ、オーストリア、デンマーク

        原則禁止し、事前の同意や承諾がある場合を例外(オプトイン規制)

米、英、韓国、カナダ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、イタリア、ノルウェー、オランダ、ベルギー、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、インド、シンガポールなど

        勧誘拒絶を登録した電話番号への電話勧誘を禁止(オプトアウト規制)
 
 我が国の取り組み
条例で勧誘拒否の意思表示をした消費者への勧誘を禁止している都道府県
北海道、秋田県、山形県、群馬県、千葉県、東京都、富山県、長野県、岐阜県、愛知県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、島根県、岡山県、宮崎県

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