2013年10月27日日曜日

来月1日にも衆院通過へ  参院の審議時間確保がカギ「消費者被害集団的回復訴訟法案」

衆議院消費者問題特別委員会は10月24日、理事懇談会を開き、審議を30日に再開し、31日に採決することを決めた。

来月1日にも衆議院を通過する見通し。

ただし、森雅子消費者相が担当大臣とされた特定秘密保護法案の審議入り後、大臣の日程の確保は困難を極める。

参議院での審議時間を確保できるかどうかが成立への最大のカギになる。
成立できるかどうか楽観できない状況だ。


28日に参考人出頭要求決議
30日4人の参考人質疑と審議
31日午前、午後は園遊会後に再開し同日採決する 方向

来月1日の衆院通過が見えてきた。


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今後、成立への課題は、参議院での大臣日程の確保になる。

衆議院の審議時間は、
6月7日に趣旨説明。
13日、20日で計5時間40分

今回調整された審議時間は8時間で、合計すると審議時間は13時間40分に及ぶ。
参考人質疑は2時間45分。


参議院では衆議院の審議時間の7割程度を確保するのが慣例で、審議は最低でも2日、場合によっては3日必要になる。

参議院で大臣日程を確保できるのか。
審議時間の確保には、与野党間での緊密な連携、情報共有が欠かせない。参議院消費者特委員長の仕切り、筆頭理事間の調整がカギを握ることになる。

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民主党が修正案

特定適格消費者団体の支援に、情報の提供と資金の確保を追加

特定適格消費者団体の監督指針を策定を盛り込む

施行後の見直し期間を、5年後から3年後に変更 
                       ―する方向。

適用対象から外した施行前の事案へのADR(裁判外紛争解決)対応についても
明文化が検討されている模様。

衆院消費者特委 委員長に山本幸三・元経済産業副大臣


 衆議院消費者問題特別委員会委員長に10月15日、自民党の山本幸三・元経済産業副大臣が選任された。

 第1次安倍晋三内閣、経済産業副大臣
「アベノミクスの仕掛け人」
自民党日本経済再生本部事務局長

 
 48年、北九州市(旧門司市)に生まる。
 71年、東大経済学部(理Ⅰから官僚を志し転籍)卒業後に大蔵省に入った。
    在職中にコーネル大学経営大学院に留学し、MBA(経営学修士)を取得。
    岩国税務署長(山口県)、アメリカ合衆国ハーバード大学国際問題研究所客員研究     員、福岡国税局直税部長、宮沢喜一大蔵大臣秘書官などを歴任。90年退官した。
 
 93年、衆議院議員に初当選。
    現在6期目。
    第1次安倍内閣で、経済産業副大臣。
    衆議院法務委員長、自民党政調副会長、自民党総務会副会長などを歴任。
    自民党日本経済再生本部事務局長、観光立国調査会長、税制調査会幹事。
    福岡10区選出。65歳。
   
    著書に「日銀につぶされた日本経済」などがある。



23日、臨時国会召集後初めて理事懇談会が立った。終了後、取材に対し山本委員長は「31日までに上げる」と回答。成立に向け、剛腕を振るっている。


自民党消費者問題調査会では、経済界を代表するかなり厳しい発言を続けてきたが、
修正して党内合意した後は、賛成すると表明していた。

驚きの人選ではあったが、すごい人事に見えてくる。

多数の泣き寝入りする消費者被害を放置したままでの、経済回復などあり得ない。世界からもあまりに遅れることになる。

消費者庁は、消費者の安全が確保され、安心できる健全な市場こそが経済成長につながるという消費者安心戦略を掲げている。

今後、法律に抵触するような契約で大きな利益を得ようとするような企業以外、反対する理由はないはずだ。



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緊迫した日程の中で、法案を通すには委員長、筆頭理事間での調整が成立のカギを握る。10月15日、衆・参消費者問題特別委員会の新たな理事が決まった。与党筆頭理事は衆参ともに交代した。

消費者問題特別委員会の理事は以下(敬称略、○印は筆頭)

【衆議院】
○北村誠吾(自民)▽泉原保二(自民)▽大塚高司(自民)▽永岡桂子(自民)▽原田憲治(自民)▽古屋範子(公明)
○ 郡和子(民主)▽重徳和彦( 維新)
【参議院】  
○猪口邦子(自民)▽青木一彦(自民)▽ 鶴保庸介(自民)▽ 魚住裕一郎(公明)  
○ 金子洋一(民主)


2013年10月21日月曜日

臨時国会で成立させられるのか 「消費者被害集団的回復訴訟法案」


 第
185回臨時国会が10月15日に召集され、会期12月6日まで53日間の論戦が始まった。

第183回通常国会に提出され継続審議になったままの「消費者被害集団的回復訴訟法案」を、今臨時国会で成立させることできるのか。

今国会は重要法案が目白押し。かつ、会期は短い。

森雅子消費者相が担当大臣とされた特定秘密保護法案の審議入りの前に、
衆議院を通過させることができるかどうかが成立への最大の焦点になりそうだ。

水面下の調整が大詰めを迎えている。

特定秘密保護法案の閣議決定は22日に行われず、25日にずれ込む模様。
となると・・


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少し復習 

法案の正式名称は
「消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続きの特例に関する法律案」

法案提出は4月19日。6月4日に衆院本会議で審議入り。
消費者問題特別委員会の趣旨説明は6月7日。
13日、20日にそれぞれ3時間、計6時間の審議を終えている。
特委での審議時間は15時間+参考人質疑と決まっていた。

特定適格消費者団体(内閣総理大臣が認定)が、消費者被害にあった消費者に代わって、被害にあったお金を取り戻す訴訟を起こすことができる

訴訟が2段階にわけて行われるのが大きな特徴

1段階目

特定適格消費者団体が、多数の消費者に生じた被害に対し、事業者に金銭を支払う共通の義務があるかどうかを確認する訴訟を起こす。

2段階目

特定適格消費者団体が勝訴して、共通義務があると認められた場合に、この事実を周知し、手を挙げた被害消費者が訴訟に加わる。簡易な手続きで被害額を取り戻す。


※米国クラスアクションと全く異なる

米国クラスアクションは、被害者ならだれでも訴訟を起こせ、すべての被害者が対象になる。
手を挙げた人だけが外れる仕組み。

訴訟の対象もこの法案では、消費者契約の一定の請求に限定され、拡大損害(契約の目的以外の財産被害など)、遺失利益(契約の目的物が提供されれば得るはずの利益)は対象外。懲罰的な損害賠償も含まれていない点でも、違いがある。

+

自民党内の調整で、公布から2年後としていた施行も3年後に。
             施行日前の被害には効力が及ばないこととされた。

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 全国54の消費者団体 今臨時国会の成立求め会見


全国消費者団体連絡会など全国54の消費者団体の代表が10月11日、消費者庁で会見し、今臨時国会での法案成立を求めた。54団体の決議事項の主な内容は以下

◇法案の、今臨時国会での成立を
    消費生活相談件数は12年度も約85万件と高水準
    事業者が契約を守らなかった、不利な契約条件を押し付けられた場合でも泣き寝入り
    約10年にわたる消費者の念願

◇消費者が訴訟に参加しやすくなる
 紛争の一回的解決は、消費者・事業者双方の利益になる
    消費者にとっては個別訴訟より負担が軽くなる
    複数の消費者から断続的に訴訟されるより、事業者にとっても効率的

◇「濫訴のおそれ」はない
 米国のクラスアクションとは、異なる制度
    訴訟を起こせるのは、行政の厳しい監督下にある特定適格消費者団体のみ
    拡大損害は、対象外。懲罰的損害賠償の認められていない
    一段回目での敗訴は影響大きく、軽々しい試験的な訴訟提起は考えられない

◇この制度が適用されない制度施行前の事案
 国民生活センター等のADR(裁判外紛争解決)機関の対応の充実を
    施行前の事案に適用できないのは大変残念
    国民生活センター等のADR機関で被害回復を

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全国54の消費者団体 29日に参議院会館で集会

全国54の消費者団体は10月29日、集団的消費者被害回復訴訟制度の臨時国会での実現を求める集会を、参議院議員会館で開催する。制度の必要性を訴え、法案の早期成立に向け国会議員らに協力を呼びかける。

▽日時‥10月29日(火)10時半~12時
▽場所‥参議院議員会館101会議室(千代田区永田町1-7-1)
▽参加費‥無料
▽申し込み‥10月25日(金)までに、氏名、所属、電話番号、ファックス番号を明記し、03-5216-6036(全国消費者団体連絡会事務局)までファックスする。
▽問い合わせ‥03-5216-6024(同事務局)まで。

54団体
適格消費者団体 消費者支援ネット北海道 / 岩手県消費者団体連絡協議会 / 新しい消費者行政を創る宮城ネットワーク / 消費者行政の充実強化をすすめる懇談会みやぎ / 宮城県生活協同組合連合会 / 福島県消費者ネットワーク /とちぎ消費者ネットワーク / 埼玉県消費者団体連絡会 / 埼玉消費者被害をなくす会 / 埼玉県生活協同組合連合会/ 消費者団体千葉県連絡会 / 東京消費者団体連絡センター / 消費者会議かながわ / 神奈川県消費者団体連絡会 /消費者問題ネットワークしずおか / 山梨県消費者団体連絡協議会 / 長野県消費者団体連絡協議会 / 消費者問題ネットワークながの / 消費生活ネットワーク新潟 / 愛知県消費者団体連絡会 / あいち消費者被害防止ネットワーク /三重県生活協同組合連合会 / なら消費者ねっと / 消費者ネットワークわかやま / 適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク / 消費者支援機構関西 / 全大阪消費者団体連絡会 / 一般財団法人 比嘉正子記念会館 / 関西生活者連合会 / 和歌山県生活協同組合連合会 / ひょうご消費者ネット /岡山県消費者団体連絡協議会 / 消費者ネット広島 /消費者支援機構福岡 / 大分県消費者問題ネットワーク /鹿児島県生活協同組合連合会 / 消費者ネットワーク沖縄 / 特定非営利活動法人NCOS / 消費者機構日本 / 全国消費者協会連合会 / 公益社団法人 適格消費者団体全国消費生活相談員協会 / 全国青年司法書士協議会 / 全国地域婦人団体連絡協議会 / 主婦連合会 / 全国消費者行政ウォッチネット / 日本弁護士連合会 / 日本司法書士会連合会 /一般財団法人日本消費者協会 / 特定非営利活動法人 日本消費者連盟 / 公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 / 日本消費生活専門相談員協議会 / 日本生活協同組合連合会 / 労働者福祉中央協議会 / 一般社団法人全国消費者団体連絡会
           

2013年8月8日木曜日

参議院消費者問題特別委員会委員長に、みんなの党の寺田典城氏。消費者被害集団回復法案、衆院で継続審査決議


 参議院消費者問題特別委員会の委員長に8月7日、みんなの党の寺田典城(てらたすけしろ)氏が決まった。

 今回の臨時国会は、民主党の人選がなかなか進まず、特別委員会が設置されるかどうか最終日までもつれ込み、ようやく決まった。
 


 理事は5人だが、このうちの3人が決定した。

 中西祐介氏(自民)、二之湯 智氏(自民)、山本博司氏(公明)の3氏。


 寺田氏は、91年から秋田県横手市長を2期務めた。
97年、新進党の小沢一郎らの要請を受け、新進・社民・太陽・公明4党推薦で秋田県知事選挙に初出馬し当選。秋田県知事を3期を務めた。
10年、参議院議員選挙にみんなの党公認で比例区から出馬、当選した。73歳。

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消費者被害集団回復法案は8月6日、衆議院消費者問題特別委員会で閉会中審査の申出を決議
 。
8月7日の衆議院本会議で全会一致で決議され、継続審査になった。

この手続きを経なければ、廃案になる。

第184回臨時国会は8月2日から7日までの6日間の会期で開催された。実質会期は4日間、6日は広島原爆の日の式典に多くの国会議員が出向いたこともあり、なかなか決まらずドタバタの国会だった。


2013年7月20日土曜日

参院選マニフェスト比較 「集団的消費者被害回復訴訟法案」

消費者被害集団回復法案

各党 早期成立と賛成を表明
共産、社民 施行前の案件も適用を

継続審議とされた「消費者被害集団回復法案」について、各党の公約は何を盛り込んでいるのか。

自民 少額多数の被害者の救済策として「集団的被害者救済制度」を整備し、消費者と事業者双方の信頼関係を構築することにより、経済の活性化を図る。

公明 悪徳業者などの「やり得」を許さず、被害者の泣き寝入りを防ぐため、不当な収益の散逸やはく奪から被害者を救済する制度の実現を目指す

民主 「集団的消費者被害回復のための訴訟制度」を早期に整備し、公正な経済活動で安全・安心で健全な消費生活及び市場経済を築く。
消費生活相談の過半を占める財産被害の救済と消費者団体訴訟制度を実効あるものとするため、悪徳業者が違法に集めた財産を没収する制度を創設する。

共産   不当な事業者利得を吐き出させるため、「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度」を創設する。
消費者団体訴訟制度について、消費者団体が使いやすい制度に改善する。適格消費者団体に、行政が入手した情報の提供や財政的援助を強化する。
NPOの自主性を尊重し、行政との対等の関係を保ちつつ、活動資金の助成や活動に必要な施設・設備の提供、寄付が受けやすくする制度への改善など、支援を強化する。

社民   悪徳商法などの被害回復を目指し、特定の消費者団体が被害者に代わって集団訴訟を起こす「集団的消費者被害回復制度」を早期に実現する。
悪質な事例は過去のトラブルにもさかのぼって適用できるようにするとともに、団体訴訟を担う適格消費者団体や、消費者相談を行っている消費者団体に対する国の財政支援や税制上の優遇措置を講じる。

5党とも、集団的に消費者被害を救済する制度の創設を掲げている。

中でも
共産党は、消費者団体が使いやすい制度に改善する
社民党は、悪質な事例は過去のトラブルにもさかのぼって適用できるようにする
      と、現在の法案を修正すべきとしている。

全国消費者団体連絡会が実施した政党アンケート(6月20日、郵送で実施) では、日本維新の会と生活の党の立場が明確になっている。(みんなの党は無回答。みどりの風には聞いていない)

日本維新の会 
 
 1件の被害金額が少額であるため、訴訟には踏み切れないが、被害が多く社会的に看過できない事実が多く見受けられることも事実。少額被害であっても、消費者の被害回復のための現実的、実質的な手続きが整備されることが重要といえる。これらに配慮し、二段階手続きとした本法案は、その趣旨においては賛成。

生活の党 
 
 消費者と事業者間には情報の質・量や交渉力に大きな格差があり、消費者が自ら回復を図るには困難性がつきまとう。この法律によって財産的被害を集団的に回復するための裁判手続きを創設することには大きな意味があり、必ずや国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与するものと考える。

公明党  今秋の臨時国会で成立を図りたい

民主党  今後も早期成立を目指す

共産党  次期国会で成立させる必要がある
       施行前に締結された案件についても適用させるなど、通常国会にだされた法案を改善する必       要があると考える。

社民党  一刻も早い制度創設が望まれる
       提出法案は対象が5類型に限定される上、法施行前の案件に遡及適用できないなど、不十分な      点が多々残る。対象を拡大し悪質な事例は過去のトラブルにもさかのぼって適用できるよう       にするとともに、適格消費者団体や消費者団体に対する国の財政支援や税制上の優遇措置を講      じるよう求めている。


共産党、社民党は、施行前の案件も適用できるようにする考えをアンケートの回答でさらに明確にしている。


民主党は、「民主党政権下で検討していた内容よりも後退しているが、先ずは、一歩進めることが望ましい」としている。


   公約通り、早期に、秋の臨時国会で、より消費者が使いやすい形の法案 を成立させていただきたいものだ。


参院選マニフェスト比較 消費者政策分野別 「地方消費者行政」


 参議院選 主要政党9党のマニフェストと、全国消費者団体連絡会が実施した政党アンケート結果から、消費者政策分野の政策を比較分析した。

 全国消費者団体連絡会は6月20日、郵送で各党に分野別の政策を聞いている。
   (自民、公明、民主、共産、社民、日本維新の会が回答、みんなの党は無回答。みどりの風には聞いていない。自民党はJ-ファイル2013総合政策集280番目の施策がすべてに張り付けられている)



地方消費者行政

地方へ継続した国の財政支援 
公明、共産、社民、生活、民主5党が表明

 
 地方消費者行政の強化は、今なお消費者庁の最重点課題といえる。

 消費者政策を公約で示しているのは、自民、公明、民主、共産、社民の5党。

 公明党は、消費生活相談窓口体制を強化するため09年度に地方自治体に配分された地方消費者行政活性化基金の「恒久化」を盛り込んでいる。

 共産党は「継続・拡充」、社民党は「延長」、民主党は「継続的に下支えする財源確保し、どこに住んでいても消費生活相談が受けられる体制を整備する」ことを挙げた。
 
 全国消費者団体連絡会が実施した各政党へのアンケートによると

 生活の党は「現行のような不安定な基金ではなく、経常的な政策経費」に位置付ける必要性を指摘。
 
 民主党は「期間が決まった基金ではなく、新たに継続的な支援」とさらに具体化している。
 
 日本維新の会は「財政支援を検討する一方で、財政支援なくして消費者行政を強化する方向性の検討」を求めている。

 自民党の公約には地方消費者行政への記述はないが、6月14日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針、「骨太の方針」では、「消費者の安全・安心の確保は消費の拡大と成熟した社会の形成にとって大前提となる」と明記。「地方における消費者教育や消費者が安心して相談できる環境の整備等を推進することにより、消費者の安全・安心を確保する」としている。

民主 雇止め抑止の法整備
相談員の待遇では、いまだに全自治体の2割に雇止め(1年契約で4回までなど一定回数以上更新できない)がある。都道府県では3割を超えていた。

民主党政権下では踏み込んだ対応がされなかったままだが、民主党は公約に「専門性の高い消費生活相談員の処遇改善と雇い止めを抑止する為の法整備等の検討」を盛り込んでいる。
 

相談員いない市町村4割
兼務職員1人しかいない市町村4割(消費者行政の仕事の割合10~40%8割)
 地方消費者行政活性化基金が、09年度に約231億円(当初3年の予定で1年ずつ延長、12年度補正で追加、原則7年とする準則を公表)が配分され、基金を使って相談窓口の数、相談員は増えた。
 
 しかし、未だに(12年4月時点)で相談窓口がない市町村が7%、相談員がいない市町村が44%もある。高齢者の割合が40%を超える自治体では79%で相談員がいない。
 
 消費者行政を担当している職員は消費者庁創設までの10年で、人員削減のしわ寄せがきて45%(全職員では11%減)も減った。
 消費者庁創設後もさらに減っている。他の仕事を抱える兼務職員が1人しかいない市町村が4割を占める。専任職員がいる市町村はわずか12%に過ぎない。0.6%は担当職員すらいない。87%は兼務職員だが、その8割が消費者行政の仕事が占める割合が10~40%という状況だ。
 
 相談員の報酬を引き上げた市町村の72%が基金を活用。消費者行政予算の自主財源がない市町村が15%ある。予算を確保しようにも担当職員がいない。
 
今後国がどのような財政支援策を示せるのかが問われている。
 

2013年7月15日月曜日

参院選マニフェスト比較 「消費者政策」政党別

第23回参議院選挙が7月4日、公示され、21日の投開票まで1週間を切った。

参院選マニフェストに、各党はどのような消費者政策を盛り込んでいるのかを確認しておこう。

自民党 

司令塔、監視、センターオブセンター機能それぞれ強化
一般健康食品の機能性表示を追加

 「日本を、取り戻す」と銘打った自民党の「参議院選選挙公約2013」には、「消費者」、「生活者」という言葉は出てこない。

 J‐ファイル2013総合政策集の中で、安心を取り戻す施策の一つとして「消費者保護・育成施策の充実」が掲げられている。


●司令塔(消費者庁)、監視機能(消費者委員会)、センターオブセンター(国民生活センタ ー)、それぞれの機能を充実
●少額多数の被害者の救済策として「集団的被害者救済制度」を整備
●食の安全・安心を図るため、食品表示の一元化
●一般健康食品について機能性表示を可能とする仕組みを整備
●「消費者教育」を推進
●高等学校で、社会参加や消費者教育等の推進を図るため、新科目「公共」を設置
●上限金利規制、総量規制といった小口金融市場に対する規制を適正化  など。

・民主党政権下で、国民生活センターの廃止を含めた検討、直接相談と研修施設の廃止が10年 12月、閣議決定された。

 その年の4月に行われた行政刷新会議の公開の議論とは、全く異なる内容だった。消費者庁の幹部と国セン幹部のみで組織するタスクフォースが、消費者庁への移行を決定した。
消費者委員会から支障が出るのではないかと懸念する意見、消費者団体からの痛烈な批判と反対を受け、当時の細野豪志・消費者相は検証会議の設置を決断。
 検証会議は中間報告をまとめる段階で、最後まで紛糾し、事務局が作った報告案を書き換えて、国への移行が現実的としつつ、政府から独立した法人を検討の選択肢に残した。
  この時の山岡賢次・消費者相は、同センターを国への移行することを決断、閣議決定した。のちの国会で公明党がこの問題を追求し、報告案が変更されたことが山岡消費者相に伝えられていなかったことが判明している。
  新たな検討会議で、国への移行を前提とした検討がなされ、「特別の機関」として消費者庁に移行することとされた。検証会議のメンバーは一部検討会の委員に選任されたが、反対した委員は選ばれなかった。なぜ、検証会議を途中で閉じ、新たな検討会議で検討する必要があったのか。 

  (消費者庁創設後の政策、消費者庁関連3法の付則、付帯決議を検証する上でこの問題は肝になる。とても書き切れないので、詳細は別に書き直しますね)

  自民党は政権交代後、「国民生活センターの消費者庁への移行は13年度は行わない」こととし、大臣自らが意見交換会を主催し、見直しを行っている。
以下の意見から、問題の根深さが伝わるはずだ。一部紹介する。

「自由な意見表明を遮断するための道具として閣議決定が使われた。足かせになった」
「検証会議では独法改革が絶対で、国民生活センターが縮小されてしまうと説明された。仕方なく国への移行が現実的と判断した委員もいたのではないか」
「消費者庁は政府の中で各省と調整が求められ、消費者目線に達することはできない」
「消費者庁は、この議論に注力し人的資源を割き、消費者被害防止対策が遅れたのではないか」
「この問題で消費者庁と消費者委員会の意見が異なりあつれきを生んだ。教訓として生かされず、対立しないよう行政内部で教訓化された疑いがある」
    

・食品表示では、自民党は「一元化を進める」ことに、「一般健康食品の機能性表示を可能とする仕組みの整備」が追加している。
      
政府の規制改革実施計画に沿って、企業の責任で機能性を表示できる仕組みを14年度に実施することとされている。個々の企業のデータでは科学的評価は不十分ではないか。消費者庁が認定する特保の仕組みとの併用で分かりにくくなるなどの意見書が消費者団体から出ている。「さあ、安全を取り戻そう」のスローガンにふさわしい施策といえるかが問われる。

・消費者政策の最重点課題である、地方消費者行政への記述がない。骨太の方針には以下の記載がある。
  
参考 
6月14日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針、「骨太の方針」から抜粋

消費者の安全・安心の確保は消費の拡大と成熟した社会の形成にとって大前提となる。地方における消費者教育や消費者が安心して相談できる環境の整備等を推進することにより、消費者の安全・安心を確保する。

 
  高齢者の消費者被害が増加の一途をたどっている。規制改革を進める上でも、車の両輪として消費者政策は位置付けられるべきもの。本来は重点施策を盛り込んだ公約2013の中に消費者政策を記述をしていただきたいものだ。

公明党 

地方活性化基金の「恒久化」     
加工食品原産地表示の充実

  公明党も、参院選重点施策の中に消費者政策は盛り込まれていない。政策集の中で、「生活者が主役の消費者行政」のための施策を掲げた。

●『地方消費者行政活性化基金』の恒久化と相談員の待遇改善
●不当な収益の散逸やはく奪から被害者を救済する制度の実現
●加工食品の原材料原産地表示や遺伝子組み換え食品の表示厳格化、食物アレルギーのアレルゲンとなる原材料含有表示など、できるだけ消費者に分かりやすい食品表示の適正化

●食品の不正・虚偽表示対策を強化、加工食品等の原産地表示の充実
●食品へのトレーサビリティーシステム(生産流通情報把握システム)の導入を促進
●消費者教育を推進、学校教育などあらゆる機会の活用や消費者教育を担う人材育成への財政措置を含めた支援策などを消費者教育推進法に基づいて推進
●模造品の取り引きの防止に関する協定(ACTA)の早期発効を目指す  など

民主党 

地方へ継続的な財源確保     
相談員雇止め抑止へ法整備


民主党は、「参議院選挙重点政策」の中で「食の安全・消費者」の項目を設け、施策を示している。

●地方消費者行政の強化、消費生活相談員の機能充実・強化
●食品トレーサビリティの促進、原料原産地表示の拡大、食品添加物、遺伝子組み換え  食品の表示、アレルギー表示の推進
●「集団的消費者被害回復のための訴訟制度」を早期に整備。悪徳業者が違法に集めた  財産を没収する制度を創設
●消費者教育を学校、職場、地域などで推進する

政策集の中で
●地方消費者行政を継続的に下支えする財源の確保
●専門性の高い消費生活相談員の処遇改善と雇い止めを抑止する為の法整備等の検討  など

      

共産党 

集団的被害回復訴訟制度 使いやすく改善
国セン直接相談復活、PL法、特商法、契約法改正


共産党は、「2013年参院選挙政策」にもっとも多くの消費者政策を盛り込んでいる。

●地方消費者行政活性化基金の継続・拡充、相談員処遇改善への活用
●食品表示の抜本改定による消費者のための表示制度実現
●行政として食品の安全検査を徹底して行う
●輸入食品の検査体制について、食品衛生法を強化、改定する
●消費者庁、消費者委員会、国民生活センターの3つの機関の役割発揮を
  国民生活センターは、直接相談の復活、事業の「関連性」、各省庁からの「独立性」、事故や被害にたいする「迅速性」の担保が必要。人員体制や組織体制の整備、予算の増額がどうしても必要
●集団的消費者被害回復訴訟制度の創設
  消費者団体が使いやすい制度に改善する
  適格消費者団体に、行政が入手した情報の提供や財政的援助を強化
  NPOへの活動資金の助成や活動に必要な施設・設備の提供、寄付が受けやすくする制度への改善など、支援を強化
●公的機関による消費者教育の充実、自主的な消費者教育運動への支援を強化
●製造物責任法(PL法)、特定商取引法、消費者契約法の改正、消費者安全調査会の体制強化、重大製品事故報告制度の対象から除外されている食品、医薬品なども対象とする など

食の安全の視点からTPP反対を表明。「アベノミクス」の急激な円安で公共料金の値上げが相次いでいるとして、根拠となる情報公開が必要としている。


社民党 

集団被害回復法案 施行前の被害適用を
加工食品の原産地表示 大幅拡大

社民党は、「参議院選公約2013総合版」に消費者政策を盛り込んでいる。

●集団的消費者被害回復制度の早期実現
  施行前の被害は適用できるようにする
  訴訟を担う適格消費者団体や、消費者相談を行っている消費者団体への国の財政支        援、税制上の優遇措置を講じる。
●消費生活センターの人員増や相談員の処遇改善、基金の延長
●昨年10月に発足した「消費者安全調査委員会」の体制整備
●外食・中食産業などで原料原産地表示を義務化し、加工食品の原料原産地表示を大幅に拡大
●すべての食品への放射性物質検査などに取り組む
●消費者教育を体系的に実施

 TPPに反対し、食の安全基準の緩和や変更、米国産牛を原料とするゼラチンやコラーゲンの輸入解禁は認めない。

生活の党   
食の安全、原産地表示拡大

みんなの党
放射能汚染原則全品検査

 生活の党は重点公約に食の安全を掲げ、TPP断固反対を表明。政策集の中で、「原料原産地表示の拡大」「遺伝子組替食品等の表示を義務化」「輸入食品の検査及び動植物の検疫の強化・充実」をうたっている。
 
 みんなの党は、「みんなの政策アジェンダ2013」の中で、「放射能汚染が疑われる食品の原則全品検査」「放射線測定結果の詳細公表」を掲げている。電力を自由化し、消費者が自由に小売業者を選べるようにするための「料金メニュー提示等を義務化」も挙げている。
 
 みどりの風の「みどりの風の約束」政策集では、TPP交渉から撤退し、「日本の食の安全、日本のスタンダードを世界に広める」としている。

 日本維新の会の参院選公約には消費者施策、食の安全分野での記述は見られない。